春になると、暖かな陽気に誘われて釣りを始める人が増えます。
しかし春の海釣りは、水温が重要なカギを握っていることをご存知でしょうか?魚の行動や活性は水温に大きく影響され、釣果にも直結します。春は冬の寒さから徐々に暖かくなり魚たちが活発になり始める重要な季節。
海水温の変化は気温よりも遅れて訪れるため、その特徴を理解することが釣果を上げる秘訣です。
本記事では、初心者でもわかりやすいように水温と釣りの関係を解説し、春の海釣りを成功に導くコツを紹介します。
春の海水温はまだまだ低い
春の海水温は、冬からの低水温から徐々に上昇するものの海水温の変化は気温よりも遅れるため、春でも海はまだ冷たい場合があります。
これは、海水の比熱容量が非常に大きいことに起因しています。
比熱容量とは【物質の温度を1℃上げるのに必要なエネルギー量】のことです。海水は比熱容量が大きいため、気温が上昇してもすぐに温度が変化しません。春になって空気が数日間暖かくても海水温はほとんど変化せず、1~2か月遅れてようやく上昇を始めるのです。
例えば、3月上旬に気温が20℃を超えるような日があっても、海水温はまだ2月中旬の寒さを引きずり、10~12℃程度に留まることが多いのです。この時間差を理解していないと、釣り場に到着して「思ったより寒い!」と感じたり、魚の反応が鈍い理由をつかめなかったりすることになります。
春の海水温の特徴
地域によって差があるものの、おおむね以下のような特徴があります。
魚種ごとの適水温
もちろん魚種によっても適水温があります。水温はタナによって大きく変わりますので、狙う魚種の適水温を把握しておくことは大切です。
魚種 | 適水温(℃) | 特徴 |
---|---|---|
シーバス | 14~25 | 活性が高くなるのは15~18℃。 |
クロダイ | 15~21 | GW前後は乗っ込みシーズン。 |
アオリイカ | 17~23 | 活性が高まるのは17℃以上。 |
アジ | 16~26 | 夜釣りでのサビキ釣りが◎ |
カレイ | 15~25 | 春でもサーフでから釣れる! |
メバル | 12~16 | 春先も高活性。夜釣りが◎ |
水温を知るための方法
低水温でも釣果を上げるコツ
春先の低水温期でも成果を出すためには、次のような工夫が有効です。
魚の動きを見極める
低水温では魚の動きが鈍くなるため、魚が隠れているポイントを的確に見つけることが重要です。障害物周りや深場を狙い、魚の居場所を予測した釣りを。
スローなアプローチ
低水温期には、ゆっくりとしたアクションが効果的。ルアーやエサをゆっくり動かし、魚が追いやすい動きで誘いましょう。
ワームやジグヘッドを使用するのがおすすめ!
日中を狙う
気温が上がる日中の時間帯を狙うことで、わずかに上昇した水温を利用できます。朝や夕方よりも、日中の方が魚の活性が高くなる場合があります。
エサ選びに注意しよう
低水温期は嗅覚でエサを探す魚も多いため、匂いの強いエサや自然に近い色合いのルアーを使うと効果的です。
アオイソメは1匹掛けよりも房掛けにしてアピール力を高めるのが良いでしょう。
わたしは普段から水温計を使っています。渓流釣りでは必携ですが海釣りでも重宝するアイテムです。
表層と底層では水温が異なるため、ヒモを付けて海底に沈めて水温を把握してから釣り始めます。
水温が想像しにくい春や晩秋は持っていると便利!
まとめ:春の釣りは海水温が上がってから!
早く釣りたい気持ちはわかります。
しかし人間が感じる外気温と水温にはズレがある以上、海の状況を見極めることが大切です。
花見のシーズンに釣れるカレイを【花見カレイ】と言います。同じころクロダイは【乗っ込みシーズン】に突入します。
慌てることなくゆっくり春の海釣り準備を進めていきましょう。
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